O2観察記

何でも略せばいいってもんじゃねーぞ

某コテについて

既に拓也は天に召され、自身の主となるべき存在を欠いた彼は、
今となっては幻影と化した拓也のその後姿にひたすら追従しているが、その先にはやはり天が待ち受けているのであって――
つまり彼も一コテとして、新たな路線を開拓せねばならない時期が近づいてきたということである。
彼の嫌うROMコテの類は日々増加の一途を辿り、そして彼に原動を要求している。
彼らはひとえに、彼の原動より発展し迎えられるだろう、自分がROMするに値すると思える騒動の勃発を要求しているのだ。

さて、彼はROMコテを嫌うが、それは何故なのだろうか?
主張を見るに、俗にいう「他人任せ」の精神が気に食わないということなのだろうか。
自分は動くのに彼らは全く動かない、自分が動かなければ動こうとしない彼らに辟易しているからであろうか。
なるほどそれはもっともな理由だが、しかし感情に動かされすぎている理由であるようにも思える。
そもそもコテというものは掲示板において、結果的にいえば、名無しよりも承認欲求と顕示欲が強いからこそ付けられる――産まれる存在であり、
いわばその総てが自身の欲求を満たしたいがために存在しているものであるといっても何ら過言ではない。
つまるところ、コテが自身の活動において「当の本人が自認していなくとも」最も重視されるもとい優先されることは、欲求不満を解消することにあるのだ。
彼に対しROMコテが原動を要求する際に、誰もが垣間見ることのできる思想――「彼への期待」――が、彼の承認欲求を満たすものであるのは明白なことであり、
そしてこの事実のみからいえば、彼とROMコテの間には至極安定した体系を築ける、そんな段階に至っているとはいえないだろうか。
しかし彼はROMコテを嫌う。ROMコテは彼に「期待」している、彼の承認欲求を満たしてあげている、のにも関わらず、だ。
この問題については、彼のあまりに肥大化しすぎてしまった欲求を、ROMコテの期待だけでは満たすことが出来なくなったからだとでも解するのが妥当なところだろう。
コテ界隈の中心を担うコテは、たとえ自ら望んでその地位に就いたとしても、図らずもその地位に就いたとしても、その如何に関わらず、他のコテとは事情が少し違ってくるようだ。